三毛猫《sannkeneko》の気ままにドラマ

『しょうき』って「ナウシカ」にでてくるあの『瘴気』？
・・・っていうか、あれが瓔珞と傅恒（フコウ）との最後の別れだったの？
傅恒・・・可哀相すぎる。

ド平日の午後のTVHの「瓔珞<エイラク>～紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃～」。
いつの間にか始まっていて、全然興味もなかったので最初の方は見ていない。
中国の時代劇は「ラストエンペラー」くらいしか知らないので、
とにかく男性陣の髪型が独特過ぎてただただ珍しくて（笑）、
女性陣は見分けがつかない有様。
”宮中で殺された姉の死の真相を突き止めるためナンタラ”と
あらすじにあるのだけれど、
魏瓔珞（ギエイラク）が姉と一緒に宮中に奉公（年季がどうのという会話が出てくる）のか、
姉の死を探るために宮中に入ったのか、さっぱりワカラナイ。

私が見始めた時には彼女は皇后・富察容音（フチャヨウオン)付きの侍女。
宮廷内も女性陣のファッションも絢爛豪華。
”やられたらやり返す”という妙なキャッチフレーズが付いていて、
実際、理不尽ないじめとか嫉妬とかドロドロしているのだけれど、
でも彼女の頭の回転の良さと機転でスカッとする。
そうこうしているうちに富察傅恒と恋愛モードになり始め、
でも身分の差もあって（傅恒は皇后の弟・瓔珞は奴婢）で
傅恒が悶々としているところに思わぬ横やりが入って、
ふたりの関係はジ・エンド。

そこからはもう魏瓔珞の復讐劇（復讐は姉だけではない）と
ある意味立身出世の物語。
チャングム＋大奥みたいな感じかな。
身分制度が厳格で、下々は人として扱われない部分がある中で、
皇后様の聡明さと包容力は瓔珞にも向けられ、絶対的な信頼関係がある。
その皇后様の悲劇。
宮廷内の人間関係は敵なのか味方なのかわからない部分もあるし
敵の敵は味方みたいな部分もあるし、
いつの間にか敵（逆パターンもあり）になったりするし。
皇太后なんてまあ・・・。

乾隆帝から見ると瓔珞は頭の回転が良くて、
奔放（身持ちが悪いという意味ではない）で、
自分に媚びない、でも言いたいことはしっかりと言う彼女は驚きだし、
新鮮だったんだろうなぁというのは良くわかる。
一方で瓔珞と傅恒も宮中なので顔を合わせることが多いこともあって
付かず離れず。
傅恒は一途に令嬪になっても瓔珞を思い続けているし、
瓔珞も彼の前では思わず弱音を吐いたりする。
それを目にした乾隆帝が嫉妬する原因になる。

気が付くと姉の件は（ひとまず）終わっていて、
気が付くと皇后様は亡くなられていて、
気が付くと高貴妃が退場していて・・・。
実はトンデモナイ女だった爾晴もいつの間にか亡くなられているし、
明玉然り・・・というかこのドラマ、死亡率が高い。
銀の針はどうやったらそうなるの？・・・怖い。

見ないうちに新しい皇后になっていた輝発那拉（ホイファナラ）も
家族に足を引っ張られ、父親を助けることもできなかった。
あれだけ無能無能と連呼される父親も問題だけれど、
でも役人として仕事はできなくても不正はしていなかったらしいし。

それはそうとこのドラマは毎回、変なところで終わる。
この後にひと言二言三言あるんじゃないの？
エンディングに音楽とかないの？と毎回思うので、
オリジナルのドラマの放送時間はもっと長いのだろうとは感じる。

第五皇子がいるとはいえ、乾隆帝は瓔珞に李玉まで付けて
船から逃がした。
何も知らず、炎の中で乾隆帝を助けようとした自分。
やり切れない思い、怒りと乾隆帝への報われない愛。
この人も可哀相。

痛快と言うよりはおどろおどろし部分もあるけれど、
再放送があるならもう一度ちゃんと見たいドラマ。

ところで第五皇子はどうなった？