三毛猫《sannkeneko》の気ままにドラマ

300回記念で前後編ですって？
予告の片山雛子（木村佳乃）も久しぶりですが、
瀬戸内さん（津川雅彦）も懐かしい！
蓮妙（高橋惠子）は・・・『異形の寺』だから「3」以来？

第10話『サクラ』
脚本:太田愛 監督:内片輝
ゲスト:健太郎　篠井英介　梶原善　鶴見辰吾 小原唯和 山下真人

雨の夜、折口洋介官房副長官に公衆電話から電話した男性は
"君も気を付けろ"と言って電話を切る。
翌日、折口はニュースでその男性・・・山脇参議院議員が
増水した川で溺死したと知り顔色を変える。

三ヵ月後、江東区のショッピングモールに歳末パトロール中の杉下と冠城は
イベント会場の方向から銃声を聞き駆けつける。
目撃者によると右足を撃たれた男性は自力で逃げたと言う。
犯人は痩せていて身長180センチくらいの若い男で
青いパーカーに黒いコートを着ていたと。
鑑識の益子は残された銃弾から『サクラ』が使われていると判断する。
制服警察官に支給されている拳銃、通称『サクラ』”。
すぐに全ての『サクラ』が調べられる中、
交番で自ら命を絶った制服警察官の風間巡査部長が発見される、
・・・拳銃は無くなっていた。

広報課長の社は混乱を避けるため、
記者会見で拳銃の盗難の事実を伏せようとするが、
記者たちの電話に一斉に緊急災害メールが送られる。
『QTES689』というハンドルネームからの映像は
風間巡査部長が発見される様子と『サクラ』盗難の事実を映し出す。

杉下は大河内監察官を呼び出し風間巡査部長について尋ねる。
病気が理由で所轄署の刑事から移動したにも関わらず、
何故身体の負担が軽い内勤ではなく交番勤務になったのかと。
すると大河内は参議院議員で内閣人事局長の山脇重弘の溺死の話を始める。
何者かが現場の山脇のバッグから何かを持ち去ったという証言から、
所轄署の刑事の風間は事件として捜査していたが、
証言者はその証言を翻し、山脇の死は事故として処理された。
しかし、風間は捜査を続けたために抗議があり異動になったのだと。
抗議の主は内閣官房副長官の折口洋介。

足を撃たれながらも何故か救急車を待たず、姿をくらました被害者を追い、
ショッピングモールの駐車場で聞き込みを続けていた冠城は
不意に当人から接触を受ける。
安田と名乗った男は冠城のことを良く知っているらしく、
"ある話"持ち掛けてくる。

そんな中、警視庁の前に女性が現れ、杉下と冠城に声を掛けられる。
小島麗華は発砲事件のニュースで撃たれた男性を見たことがあると言う。
6月23日と日付を断定した理由を聞かれた彼女は
翌日、隣室の椎名智弘が失踪したからだと答える。
男性は智弘と何事か話していたが、
ふたりの様子が何かフツーじゃない気がしたのだと。
その夜、階段に座り込んでいた智弘は
"そんな恐ろしいものを見たとは思わなかった"と。
翌日、智弘は姿を消し、警察に届けを出したが、
智弘があまり高校に行っていなかったこともあり、
警察は家出じゃないか言うと。

椎名家に智弘の祖母・春子を訪ねた杉下と冠城は
一枚の写真から写真に写っている上条喬樹と富樫航太も
同じ日に姿をくらましていることを知る。
高校生の三人はチームを組み、
コンピューターのセキュリティーの脆弱性を見つける大会で優勝していた。

面白がって警察のデータにハッキングなんてするんじゃありません。
上条喬樹（健太郎）も椎名智弘（小原唯和）も富樫航太（山下真人）も
ある意味自業自得です。
安田（梶原善）に脅迫され、軟禁され、監視される中で、
自分たちがハッキングで山脇が亡くなった。
僕は人殺しだと自分を責める智弘は、
山脇の事件を調べている風間を監視するPCのカメラで、
風間の死の瞬間を目撃してしまった。
智弘の精神状態が限界だと悟った喬樹と航太は
喬樹が囮となって、智弘と航太が脱出。
そして風間の拳銃を手に入れた喬樹は
追ってきた安田（梶原善）を撃った。
『QTES689』のハンドルネームは智弘と航太が
喬樹に自分たちの居場所を知らせるためのメッセージ。
これをあっさり見破る杉下（水谷豊）。
青木（浅利陽介）はある意味ピンチ（苦笑）。

・・・というかもう岩月の出番はないのかしら。

冠城（反町隆史）が広報課時代の元上司・社（仲間由紀恵）と
愛娘を守ろうとする姿はちょっと感心。
確かにあの聴取が伝わったら娘が負う心の傷は深すぎる。

内閣情報調査室の有馬審議官（鶴見辰吾）と衣笠副総監（大杉漣）。
相変わらず衣笠はエゲツナイ。

甲斐警察庁長官官房付（石坂浩二）に
『相棒-劇場版IV』に登場した折口内閣官房副長官（篠井英介）、
社の部下で警視庁広報課の石川（林泰文）、
もちろん伊丹（川原和久）、芹沢（山中崇史）、角田課長（山西惇）、
内村刑事部長（片桐竜次）、中園参事官（小野了）とさすがはSP。
益子（田中隆三）もやっと相棒に馴染んで来たかな。

大河内監察官（神保悟志）が杉下右京の情報係と化していて、
冠城に頼まれた月本幸子（鈴木杏樹）が
クリスマス仕様のお弁当を作ったと思ったら今度は自宅公開。
大木（志水正義）も小松（久保田龍吉）も警備には人相悪すぎ。
トモ君の熱がまた上がりそう（笑）。

智弘と富樫は家族の元に戻った。
喬樹は（仕向けられたとはいえ拳銃を向けているのだから）、
成人と同じ裁判を受けることになるだろうが、
事情は汲んでもらえるだろう。
こういう、温かさというか救いがあるのが太田作品。
ただ、第二第三の有馬や安田は現れそうだけれど。

「相棒 season 16」
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